霧月の執筆道場

文章の練習用のブログです。内容はノンフィクション寄りの雑記(Essay)。

実家の毒親で悩んでいる場合、家を出ることの重要性は計り知れない

居住場所(家など)で過ごす時間がある以上、その環境内で例えばDVなどが日常であれば、それ以外の生活にも支障をきたさざるを得ない。

私の場合は実家が概ねそんな環境だった。

家を出た今、高校生くらいの自分に伝えたいことがあるとしたら、以下のようなことだろう。

 

家に問題や不満があるならば、出ていける年齢になった時に早々に出ていくのが良い。自分一人だけの問題でない以上、自分が考えうる限り動いたところで解決不能な問題であることも多い。

警察や役所等の第三者機関は、たとえ相当酷い環境だとしても”家庭という閉ざされた狭い空間”に関わるのは制度上難しい。そのため、その年齢まではやはり現状は耐えるのがベストなのだろうと思う。

親の傘下にあるうちは、誰も自分のことを守ってはくれないし、自分の気持ちを汲んだ人生など考えてくれることはないと思って動くべきである。

その辺りは自分で考え、決めて、動かないといけない。親の提示する道の中に自分の道がないことはザラにある。

 

貯金をしてからが理想ではあるが、貯金しなくても出ていく方法はある。

貯金ができるまで待てないような状態や、親にお金を取られてしまい貯金ができない状態なら、貯金を優先せず例え多少の借金をしてでも出ていくことを優先する…ということも考えてほしい。

寮付きの会社に就職する、友達または恋人と住む、仕事を掛け持ちするなど、働ける年齢にさえなっていれば、自分ひとり衣食住に困らないようにすることは可能である。

親の言うことを鵜呑みにしないことや、できない理由を探さないことが大事である。

普通にフルタイムで働いても一人暮らしが出来ない程度の給料しか出ないのならば、副業できるよう会社に直談判するか転職するしかないだろう。どれだけ親が喜ぶ会社でも、自分を守ってくれないのならそこにいる意味はない。または、相談したら住宅手当などをつけてくれるかもしれない。

 

結局、逃げる以外の最善がない。

家を出る前に一度くらいは親に真面目に話をしようとしても良いかもしれないが、それで解決しないことがある。

やはり役所や弁護士や警察、外部の誰に相談しても「逃げろ」という結果にしかならないことが多いので、結局できることは逃げることしかないのだと思う。逃げることにより、自分の時間と人生を守ることが大事である。

 

家を出たことにより、親の有り難みがわかるようになるか、余計に親の酷さが浮き彫りになるかはやはり家を出ないとわからないことである。

 

 

家を出て何年も関わらなくなれば、自分の中での親の存在というのは、実家にいたときとのそれとは違うものになる。

また、何より「色々と親のせいにしなくて良くなる」。

今後の選択に親が関与してくることはない。これには責任も自由も含まれる。

しかし、人のせいにしなくて良いという自由はやはり計り知れないものである。

全てではないにせよ、時間が和らげてくれる部分もあるだろう。

 

物理的に接する必要がなくなるので、自分の中で親が占めるウエイトが相対的に低くなり、その分、やりたいことや仕事に注げるエネルギーも増える。

「親にどう思われるか」「また怒鳴られて殴られるのではないか」「自分が何か意思を持ったり選択したら否定されるのではないか」といった心配をもうしなくて良いのだ。

自分の24時間と自分の思考・決定権が、ようやく自分の自由になるのである。

 

実家に縛られて出来なかったことがあれば、思いっきり端からやって、今後の時間と記憶をできる限り幸せなもので埋めてほしい。

家で過ごした時間が、人生の全てにはならない。

自分で自分のことを選べる、尊重できる幸せを大切にしていきたいものである。